その3)離乳中期 |
生後7ヶ月ころから9ヶ月ころまでを離乳中期と致します。この時期は離乳食の種類、量、回数を増やして行く時期です。野菜は馬鈴薯、大根、人参、南瓜、ほうれんそう等、肉は脂肪の少ない鶏肉のささみから卵は白身のほうが食餌アレルギーを起こしやすいので、かた茹での黄身から始めます。
魚は白身の魚と言われておりますが、白身も赤身も消化しやすさの点ではほとんど差はありません。ただ赤身の魚は脂肪分の多い魚がありますので、あぶらっぽくなければ赤身の魚でも結構です。生まれて初めてのものを食べさせるときは、いままで食べ慣れていたものに1日1品1匙を原則とします。2品も3品もいっぺんに増やさないこと、喜んで食べるからといって3匙も4匙も与えないことが大事です。
また前回にも書きましたが、離乳食は必ずお母さんが味見をしてから赤ちゃんに与えてください。お母さんが食べたくないようなものは、赤ちゃんも食べたくないのです。
回数は7ヶ月から1日2回にします。早い人は6ヶ月半から2回にしても結構です。ミルク嫌いの赤ちゃんでミルクより離乳食を好むような場合は回数も量も早めに進めてゆくこともあります。
9ヶ月になったら1日3回にします。離乳食のすぐあとにはミルクあるいは母乳を与えないようにします。朝、昼、晩に離乳食を与え、ミルクまたは母乳は午前10時ころ、午後3時ころ、寝る前の3回にします。離乳食のあとにミルクや母乳を与えておりますと、どうせ食べなくてもおっぱいが当たるんだと言うことで離乳食の量がなかなか増えていかないことがあります。
1回の量は8ヶ月で赤ちゃんの茶碗(1杯約100cc)に7~8分目のお粥とほぼ同量のおかず、9ヶ月の赤ちゃんの茶碗にかるく1杯のお粥と、ほぼ同量のおかずが一応の目安です。かなり個人差がありますので、またときによってバラつきもありますので、あまりこだわり過ぎないようにして下さい。
しかしあきらかに少ない場合は、食べない何らかの原因がありますので、固定してしまわないうちに早めに小児科医に相談して下さい。
赤ちゃんが下痢をしたときの離乳食の与え方ですが、赤ちゃんが機嫌がよくて、食欲が落ちていなければ今までどうりに与えて下さい。
ただし今まで充分食べ慣れているものだけで、食べたことのない新しいものは与えないで下さい。食欲が落ちていないのに離乳食を止めてしまいますと、そのぶんミルクや母乳の量や回数が増えて、そのためかえって下痢が治りにくくなることがあります。